自分の個人信用情報を取得する
住宅ローン必勝法①にて、個人信用情報についてお伝えしましたがおさらいです。個人信用情報とは、
- いつ
- どんな借り入れをして(借金をして)
- きちんと返済しているか否か
が一覧になっている情報になります。この個人信用情報を登録している機関を、個人信用情報機関と言い、主な個人信用情報機関はCICおよびJICCの2機関になります。
通常、個人信用情報機関に登録されている各人の情報を閲覧出来るのは、各々の機関から許可を得た企業(例えば金融機関や保証会社等)のみになります。この個人信用情報というのは、最高にセンシティブな情報になりますので、きちんと情報管理が出来る企業以外は利用出来ません。
また、各機関から許可を得た企業であっても、好き勝手に情報を得ることは出来ません。皆さんが住宅ローンや車のローン、クレジットカードを作られる際に、数種類の書類に署名・捺印を求められますが、その中に「個人信用情報の取得に関する同意書」というものがあります。この書類を得て初めて、企業は申込人の個人信用情報を取得できるわけなんですね。
この個人信用情報、実は許可を得ていない企業であっても取得できる裏技があるんです。それが、
自分の個人信用情報を取得する(個人信用情報の開示請求)
になります。第三者の個人信用情報は取得できませんが、ご自分のそれは手続きを踏めば取得できるんですね。
手数料は各々1,000円掛かりますが、インターネットまたは郵送で手続きができるので、自分の個人信用情報がどのように登録されているのかを簡単に確認できます。サイトでは取得した情報の見方まで説明されています。
そして、住宅ローンの借入れを検討し始めたら、まずこの個人信用情報(CICおよびJICCともに)を開示請求することを声を大にしておススメします。
https://www.cic.co.jp/mydata/index.html
借入れを整理する
情報開示をし、CIC・JICCに登録されている情報をよく確認してください。特に問題ないようであれば良いのですが、稀に支払い遅れが散見されたりすることがあります。これが問題なんですね。
仮に、15日が引き落とし日になっていて、口座の残高が不足していたので振替不能になったとします。カード会社や借入れ先から連絡が来て、「月末に口座振替の手続きを取るのでそれまでに入金してください」と言われ、その通りに対応し、同じ月内に引き落としは完了しました。
このケースの場合、問題になると思いますか?
って思われるかもしれませんが、大問題なんですね。そもそも、15日までに入金をしていないという点が問題なんです。約束を守っていない、これが問題なんです。
もし上記の様な場合、過去に立ち戻って支払いをするわけにはいかないので、今後は絶対に遅れないようしてください。情報は逐次更新されていきます。過去の延滞した情報は残りますが、最新のものがドンドン入ってきますので、時間軸の流れとともに過去に過去に追いやられ、いつしか個人信用情報の見える部分からは消えていきます。
※個人信用情報に記載されている返済履歴は、おおよそ10か月~15ヶ月程度なので、古い情報は見えなくなっていきます。
また、住宅ローンを借りるとその後クレジットカードが作りづらくなるからという理由で、クレジットカードやカードローンを契約するケースも散見されますが、これも避けた方が良いです。
いつ、どんな契約をしたのかが登録されている個人信用情報では、過度なクレジットカードの保有やカードローンの契約は懸念材料になります。また、直近で多くの契約をしている情報も懸念材料になり得ますので避けた方が無難です。
怖いスマートフォン
スマートフォンについては前回触れていますが、スマホの本体を割賦払いで購入している方は多いです。そしてこの割賦払い、電話料金と一緒に請求されますが、この支払が遅れている方も結構な割合でいらっしゃいます。厄介なのが3回連続して支払いが遅れると、事故者扱いになる可能性があるということなんです。
事故者と聞いてもピンとこないかもしれませんね。「ブラックリストに載る」という方が耳に馴染みがあるかもしれません。通常、金融業界ではブラックリストとは言わず、事故者と言いますが、事故者になってしまうと真っ当な金融機関からお金を借入れすることは出来ません。当然、クレジットカードも作成できなくなります。
スマホの利用料金自体は借入れではありません。あくまで「利用料金」です。ただし、スマホ本体を割賦で購入している場合は、この割賦払いが「借入れ」になります。借金なんですね。この借入れ、月々の支払いは500円程度のケースが多いのですが、それでも立派な借入れなので、万が一遅れてしまったら個人信用情報に傷が付くわけです。そして3回遅れれば、事故者扱いとなる可能性が高いんですね。たった1,500円程度の支払い遅れで、事故者(金融業界では最も信頼が置けない人種)になってしまうんです。
1度登録されてしまった場合、その情報は消せません。個人信用情報機関に連絡をし、理由を説明してその理由を登録してもらえるケースもあるみたいですが、ほとんどの場合は望み薄です。
こうならないように、普段から支払日を意識して、少し多めに引き落とし口座等に入金しておくことをおススメします。
個人信用情報がキレイすぎても、アウト~っ
個人信用情報、略して個信と言いますが、この個信がキレイすぎてもダメなんです。
普通に考えてみれば、そう思います。個人信用情報が登録されていない=借入れが無いという事なので、本来であれば望ましいお客様です。
ただし、金融業界では・・・・・・
こう思うんですね。大学生でもクレジットカードを持つ時代です。クレジットカードの情報すら載ってこないということは、不自然さを感じるんですね。そしてこの不自然さ、大体当たっています。
どういうことかというと、
- 苗字を変えている
- 詐欺案件
のいずれかなんです。
「苗字を変えている」ですが、意図している場合と意図していない場合とがあります。意図していないケースとしては、結婚等で苗字が変わったけど、届け出を失念していたため、旧姓で作成したクレジットカードの情報が反映されていない場合があります。この場合は、カード会社に氏名変更の届けをすれば問題ありません。
意図している場合が問題になります。個人信用情報が汚い(借入れや返済遅れが散見される)場合、同一人物のまま個信をキレイにするには苗字を変えてしまうことなんです。例を挙げると、
- 結婚をする
- 養子に入る
- 濁点を取る(入れる)
こんな感じです。旧姓で個信が汚れていても、結婚や養子に入ることで苗字が変われば、新しい苗字で個人信用情報の照会をするので汚れが出てこない、ということになります。
また、「高田さん」という苗字。
これは「たかだ」とも「たかた」とも読めます。濁点を入れたり取ったりすることで、個人信用情報上、異なる人物として判断されることもあります。(濁点については、個人信用情報機関も対策を取っており、最近は小細工できなくなっているようです)
詐欺案件に関しては、最初から騙す意図を持っているので不自然さが出てしまうんですね。
金融業界では、個人信用情報がキレイ(真っ白)な場合、不自然だという懸念からネガティブな判断をするケースがかなりの確率であることも知っておいてください。
今回はかなり長くなりましたが、次回は住宅ローン必勝法③として、ご自身の健康の重要性についてお伝えします。
それではっ。
25年の会社員生活を送り、独立した筆者が送る、会社員の道しるべ。
自身も会社員として様々な悩みを経験してきたからこその、説得力ある?指南書です。
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